マンゴー栽培の1年を紹介します
マンゴー栽培には農閑期(休耕期)がありません。収穫のシーズンが終わると、休む間もなく翌年の為の準備が始まります。
美味しいマンゴーを育てるために、1年を通してどんな作業を行うのかご紹介します。
マンゴーは自然のままでは枝分かれしないので、収穫直後から剪定をして、新しい枝の発生を促します。来年に良い実を付ける枝を作るための最初の工程です。
誘引は、上に伸びようとする枝を紐で下に引っ張り、水平になるように高さを揃えます。垂れ下がっている枝は、逆に上へ吊り上げます。誘引して枝を水平にすることで、万遍なく太陽が当たるようにします。同時に木にストレス(刺激)を与え、枝が伸び過ぎるのを抑制します。結果、子孫を残そうとする母枝を形成しやすくするのです。
マンゴーの花が開花し、授粉するのに適した温度は20~30度ですが、この時期の宮古島は20度を下回ることもあります。ハウスのビニール被覆を行い、ハウス内の温度を適温に保ちます。
1月頃から開花が始まります。ハウス一面に咲き誇った花穂は壮観ですが、正直なところあまり良い匂いとは言えません…しかし、この匂いに虫たちが集まり授粉をしてくれるのです。マンゴーの花穂は急速に成長するので、その重みで枝が折れてしまわないように一本一本吊り上げて支えます。そして、咲いた花に太陽を当てて授粉しやすい環境を整えます。
授粉後の花穂には、小豆程のマンゴーが20~30個結実します。1次摘果では、それらを4~5個に選定し、太陽の光を当てて実を大きくします。2次摘果では、更に1~2個に絞り、行き渡る養分を集中させることにより大きな果実を育てます。
摘果した果実によく太陽の光が当たるように、ひとつひとつ紐で吊り上げます。葉枝や紐が擦れて傷が付かないように配慮しながら慎重に作業を進めていきます。
大きく実り紫紅色になった果実は、日焼け予防と害虫予防のために袋掛けされます。この袋掛けの時期が早すぎると色が悪くなり、遅すぎると病気になりやすいので時期の見極めが重要となります。
マンゴーの果実は完熟すると袋の中に自然落下します。当園では自然落下した完熟マンゴーだけを収穫し、その日のうちに出荷することにこだわっています。収穫したマンゴーは、ひとつひとつ検品し、糖度を計測します。完熟したマンゴーはとても柔らかいので、丁寧な梱包を心掛けています。
その為、日々の収穫量が定まらず、事前に出荷時期をお伝えできず申し訳ありません。自然の恵みですので、気長にお待ちいただけますと幸いです。
マンゴーを購入して頂いたお客様からのお褒めの言葉は何よりも嬉しく、励みになります。
マンゴー栽培は、1年を通して気が抜けず大変ではありますが「また来年も喜んでいただきたい!」という一心で、スタッフ一同精一杯努力してまいります!!